書籍『毒になる親』の紹介

――親子の問題を解き明かすひとつの鍵――

実は私、仕事に必要な本以外はあまり読まないんです。 だから、「育児パパ・コーナー」に書かれたことも、 どこかの本を参考にしたとか、そういうものは一切なし。 あくまでも「育児」関係のいろいろなコミュニティを(ほとんどはWebを通してですが)見てきたなかで、 自分が感じたこと、そして考えたことを、簡単な文章にしたに過ぎません。 そして、あとから本を読んで、 そのことに関する専門用語(何という言葉か忘れた^^;)があるのを知って愕然とした、 というような人なんですね。
でも、今回は別でした。 「結婚前に読んで欲しいページ」を作るに当たって、どうしても自分ではうまく書けない部分があって、 それを補完するような資料が必要でした。 そう思っているときに、この本の新聞広告が、 偶然、いや、実は探していたからこそ目についたんですね、飛び込んできたんです。
そこいらの書店にはなかなかなくて、大規模書店を探し回って見つけたこの本は、 その「補完」にあり余る、非常に明確かつ具体的な問題点の指摘と、 緻密に組み立てられたセラピーの実際とから、 結果として私自身までもが癒されることになりました。
いまの日本には、この本に書いてあるような事例が非常に多く存在し、 「癒し」を必要としている方が本当に大勢いらっしゃることを、私は確信しています。 そして、 そんな方々にこの本が広く知られ、 ひとりでも多くの方が新しい「自分」をはじめられることを、 強く心から願うものです。

『毒になる親』
(原題: TOXIC PARENTS
- Overcoming their hurtful legacy and reclaiming your life - )
Susan Forward(スーザン・フォワード)・著 玉置 悟・訳
1999年3月初版(原著は1989年刊) 毎日新聞社
ISDNコード : 4-620-31315-7 (←書店・図書館への注文時にご利用を)

この本の目的を、「オビ」が非常によくあらわしているので (「オビ」の引用で著作権違反になることはないでしょうから)、 この「オビ」の全文をご紹介します。

(表)
「子供は一生苦しむ」
「毒になる親」に傷つけられた子供の心は、歳を重ねても癒されることはない。
不安、怒り、過剰な義務感、つきまとう罪悪感……。
子供時代に植え付けられた「感情の種」が、大人になったあなたに害を与え続ける。
親に奪われた人生を取り戻すために、あなたがそういう親にならないために。
勇気をもって、本書を開こう。

(裏=読みやすいように、家主が改行タグを取り付けています)
「自分の問題を他人のせいにしてはならない」というのはもちろん正しい。
しかし自分を守るすべを知らない子供だった時に大人からされたことに対して、あなたには責任はない。
自分に自信をもてず、さまざまな問題や悩みに苦しむ数千人の人々を、 著者は二十年以上にわたってカウンセリングしてきた。
その豊富な事例から、悩める人生の大きな要因は親であると分析。
傷つけられた心を癒し、新しい人生を歩き出すための具体的な方法を、あなたに伝授する。(後略)

そして(ヨコ)には、具体的に「毒になる親」をひとことで言い表されています。
  • 子供が従わないと罰を与え続ける「神様」のような親
  • 「あなたのため」と言いながら子供を支配する親
  • 大人の役を子供に押しつける無責任な親
  • 脈絡のない怒りを爆発させるアル中の親
  • 残酷な言葉で子供を傷つける親
  • 子供と競争しようとする親
  • 暴力を振るう親、やめさせない親
  • それでも「我が家は普通の家である」と取りつくろう親
上のリストを見て、どう感じられましたか?
これ、自分にあてはまるところがある、という方 (なかには、もうすでに結婚して子どももいるのに……ということもあるかも知れません)、 自分の連れ合いさん(またはその候補者)がどうも……という方、 いろいろいらっしゃることと思います。
そういう方も、決してご自分を責める必要などありません。
もし、このうちの一つでもあなたがピンと来るようなら、 ぜひこの本をよく読まれて、「新しいご自分」への第一歩を踏み出されてください。

少しでも多くの家庭が、親子が、夫婦が、健全な関係を築き、幸せに暮らされんことを。


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1999.06.08作成
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